沖縄本島の北部に東村という村があります。その村には、とても不思議な形をした大きな木があります。亜熱帯か熱帯にかけて分布する木なので、本州では見ることが難しい木。人知れずひっそりと根を生やしている巨木は、見れば見るほど人々の好奇心を掻き立てます。
「川田のサキシマスオウノキ」は、東村指定記念物になっている珍しい木です。板のような形状をした根がうねうねした様子は、とても神秘的。自然が作り出す造形の面白さに目が釘付けになってしまいます。
「川田のサキシマスオウノキ」の特長
『サキシマスオウノキ』は、奄美大島以南の亜熱帯から熱帯にかけて分布している木です。「川田のサキシマスオウノキ」は、木の高さが約18m、胸の高さ位までありそうな根っこの周囲は約2.9m。根の数は、12本です。べニア板のように平べったい根っこは、みごとな流線形を描いています。板状の根っこは、板根と呼ばれます。沖縄では、昔、この板根を切り出し、サバニ(舟)の舵にそのまま利用したようです。樹齢100年以上の「川田のサキシマスオウノキ」は、沖縄県内でも希少な植物となっています。
「川田のサキシマスオウノキ」を観察するために知っておこう!
【事前準備や確認が必要なこと】
- 湿気があり草木のある南国なので、虫よけスプレーを持参するのをおすすめします。
【禁止事項】
- 木を観察する際、遊歩道からでないこと。
おすすめの場所
①右側の遊歩道

サキシマスオウノキの周りに木製の遊歩道が整備されています。
【おすすめの理由】木の周りを囲むように遊歩道がありますが、駐車場から入って右側の遊歩道からの方が、サキシマスオウノキの板根の様子を詳しく観察できます。12枚の板根のくねくねした様子はとても神秘的。また、板根の厚みから成長するまでの年月の長さを感じることができます。
②枝の下

サキシマスオウノキの枝葉は、駐車場の辺りまで伸びています。サキシマスオウノキの木と駐車場の間には小川が流れています。
【おすすめの理由】サキシマスオウノキの実は、別名『ウルトラマンの実』と呼ばれています。ウルトラマンの顔は、サキシマスオウノキの実からインスピレーションを受けて誕生したという噂。いつしか、地元の子供たちが『ウルトラマンの実』と呼ぶように。
サキシマスオウノキの実は、表面がツルツルで滑らか。硬く乾燥しているのが特徴です。これは、川の水や海水に浮くつくりになっています。
秋頃ににある「川田のサキシマスオウノキ」実が、木からぽとりと落下。小川付近に落ちていることがあります。
サキシマスオウノキは、マングローブの後方や川辺でよく見られる植物です。「川田のサキシマスオウノキ」の後の崖にも小さな水流があります。沖縄本島では、一番大きといわれています。
巨木の周りには、小さなサキシマスオウノキも数本生えています。長い年月を経て巨木となったサキシマスオウノキと未来に向けて成長していく若いサキシマスオウノキの両方を観察できます。
「川田のサキシマスオウノキ」の周りには、シダやクワズイモなど南国独特な植物をあり、ジャングルの様相を呈しています。「川田のサキシマスオウノキ」は、亜熱帯の希少植物を比較的気軽に観察できる場所といえます。
滞在時間の目安
10分から20分です。
アクセス
住所:沖縄県国頭郡東村字川田下福地
【車で行く場合の豆情報】
沖縄道「許田IC」から国道58号線、国道331号線を東村方面へと車を約30分走らせます。
県道70号線を北上し東村役場への信号を超えて、福地川に架かる橋を渡って左折。川沿いに進むと到着します。
たどり着くまでは、案内板をうっかりして見過ごしてしまうので、気を付けましょう。
無料の駐車場があります。
お手洗い
ありません。
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